生まれたときの体重と知能指数(IQ)との間に関係があるのだろうか。
最近の研究では、生まれたときの体重と知能指数や学校成績との関係が見えつつあるものの、不明確なところも多い。知識をどう生かして、より良い子育てにつながていくかの工夫が問われそうだ。
22万人近い男性で検証
ノルウェーは、6万人以上の若い男性を対象として、生まれたときの体重と知能指数との関連を調査している。家族の状況を踏まえて分析したところ、統計学的に意味のある関係は見出せなかった。
ノルウェーのオスロ大学の研究グループが、米国の疫学専門誌、アメリカン・ジャーナル・オブ・エピデミオロジー2014年11月1日号で報告しているものだ。
ノルウェーにおいて1967年〜1976年に生まれた男性21万7746人から、出生時の体重、徴兵制のある同国の徴兵時の知能指数の関係を検証。
加えて兄弟の生まれたときの体重のデータがある6万2906人を対象に、体重と知能指数の関連を分析した。
結果として、生まれたときの体重が重くても、関係する条件で調整していくと、知能指数には差がないと分かった。
ただ、兄弟間で比べると、誕生時の体重が重い方が知能指数は高い傾向も見られた。
個人レベルでは結論付けられないと研究グループは指摘している。
米国では関係ありも、家族の影響か
米国では、生まれたときの体重が重いと学校の成績が良くなる可能性を指摘している(大きく生まれた子は成績が良い、出生時点の体重が関係を参照)。米ノースウェスタン大学の研究グループが、アメリカン・エコノミック・レビュー誌で2014年12月1日にオンライン報告したもの。
研究グループは、1992年から2002年の子どもの生まれたときの体重と学校の成績を調べている。対象となったのは、130万人以上の子どもに加えて、1万5000組の双子だった。
生まれたときの体重が重いと学校成績が良くなる傾向はあったものの、家庭の収入、母親の栄養状態、ストレスなどが影響すると指摘された。
一方で、英国からは早産だと学校の成績が低くなる可能性があると報告もされている(早産だと小学校の成績が低い可能性、生まれたときの体重に意味あり?を参照)。ここでは体重については関係は分からないものの、可能性として否定はできない。生まれたときの体重と知能との関係を知識として知っておくのは意味はあるのだろう。いずれにせよ米国では妊娠中の栄養やストレスなどの関係も指摘されていた点を踏まえて、赤ちゃんや子どもとの関係について考え続けるのは大切なのだろう。
引用元:
生まれたときの体重とIQに関係?家族の影響こそ大きいか(Medエッジ)