男性の乳がんの実態がこのたび報告された。
男性乳がんのデータは少ない
米国のボーモント医療システムの研究グループが、2015年5月7日から9日にブリュッセルで開催されたIMPAKT乳がん会議で報告した。
男性の乳がんのデータはかねて少ない。
研究グループは2010年以降に診断された男性の乳がんに関して、がん細胞の表面にあるタンパク質「受容体」のパターンが分かっている922人からのデータから特徴を調べた。
さまざまなパターンの間で、がんの特徴には違いがあるという結果が分かった。
受容体のパターンが異なる
その結果、外部からの信号を受け取るタンパク質「受容体」をどのように持つかのパターンが異なっていた。ここは女性と共通していることになる。
全体の8割に当たる757人はホルモンを受け取る「ホルモン受容体」を持ち、がんの増殖を促す「HER2受容体」については持たない人となっていた(HR+/HER2ー)。
さらに15%に当たる135人は、ホルモン受容体とHER2受容体を両方持っていた(HR+/HER2+)。
1%の11人はホルモン受容体を持たず、HER2を持っていた(HR−/HER2+)。2%の19人は受容体のいずれも持っていなかった。(HR−/HER2−)。
受容体のない人は生存短い
さらに1年間の全生存率は全体としては95%だった。
受容体のパターン別では、「HR+/HER2−」では96.7%、「HR−/HER2+」では90.0%、「HR+/HER2+」では89.9%だったのに対して、「HR−/HER2−」では67.9%と低かった。
ホルモンには2種類があるので、受容体をすべて持たないがんは「トリプルネガティブ」と呼ばれている。女性では薬が効きにくく、治療が難しいと知られている。男性でも厄介ながんだったというわけだ。若い人が多く、1年生存率も極めてよくなかった。
男性の乳がんでもがん細胞の特徴を調べることに意味があるといえそうだ。
引用元:
男性の乳がん、実態が判明(Medエッジ)