島根大付属病院(出雲市)は14日、開腹せず、小さな傷だけで子宮頸(けい)がんを切除する腹腔(ふくくう)鏡下子宮全摘手術に山陰地方の医療機関で初めて成功した、と発表した。患者の負担は少ないものの執刀医の高い技量などが求められ、現在は保険診療の対象外。今後、保険適用を目指し、安全性、有効性を実証していきたいとしている。
産科婦人科の京哲(きょうさとる)教授(54)らのチーム。この日、記者会見した京教授らによると、比較的早い段階(1〜2期)の子宮頸部のがんは、子宮を周辺組織ごと摘出するのが根治を目指す標準的な治療とされる。従来、へその周囲を含め、数十センチの長さでメスを入れる開腹手術が一般的だった。
チームは2月に医学部倫理委員会の承認を受け、4月23日に県西部の初期(1期)の60歳代患者を手術。腹腔鏡と鉗子(かんし)を通す直径1〜2センチの傷を4か所開け、子宮を周囲の器官から切除し、膣(ちつ)から摘出した。出血量は300ミリ・リットルで、一般的な全摘手術の1000〜2000ミリ・リットルより大幅に抑えることができたという。
患者は5月3日に退院後も経過は良好で、13日の検診の際、「生活も元通りになり、手術をやってよかった」と話していたという。
京教授は「これまで医師の訓練を重ね、安全性にも十分に配慮している。対象となる患者にとっては朗報だ」と強調している。(高田史朗)
引用元:
腹腔鏡で子宮全摘成功 山陰初・島根大病院、頸がん切除 (YOMIURI ON LINE)