母の日の10日、一宮市のプロレス団体「新一宮プロレス」が、プロレスを披露するとともに、乳がん検診の大切さを呼びかけるイベントを一宮市内で開いた。団体代表の馬場秀樹さん(43)は乳がんなどで母親を亡くしており、「自分と同じようにがんで母親を亡くす人をゼロにしたい」と母の日を選んで、プロレスを企画した。
馬場さんの母・照恵さんは美容師として休みもなく働いていたが、乳がんなど全身をがんにむしばまれて2008年1月、63歳で亡くなったという。馬場さんは「仕事に忙しく検診にもいかない人だった。そんな兆候はなくてすごく元気だったんです」と振り返る。
「『母の日』に自分の母に孝行ができない」と感じる時もあったが、「こんな悲しい思いをほかの人にさせないよう、乳がん撲滅を進めることが使命じゃないか。母親の死は無駄にしたくない」と検診啓発イベントを思い立った。プロレスは男性ファンが多いので、母親や交際相手らに乳がん検診を促せるよう配布する分かりやすいパンフレットも、ネットを通じて知り合った乳がん検診を勧める大阪市のNPO法人に提供してもらった。
この日は、一宮市の真清田(ますみだ)神社前に特設リングを作った。馬場さんはマイクを握り、母親との思い出を振り返りながら「乳がん検診をお母さんに勧めてください。明るく元気なお母さんががんにならなければ長生きでき、一宮はもっと元気になる」と呼びかけた。
続いて、計5試合のプロレスが子どもからお年寄りまで約300人の前で繰り広げられた。試合途中で女性レスラーがリングに上がり「乳がん検診をもっと受けて!!」と訴えると、会場から拍手がわき上がる一幕もあった。馬場さんは「今後も啓発活動を続けていきたい」と意気込んでいた。
引用元:
乳がん撲滅訴えプロレス「検診を勧めて」(読売新聞)