子宮頸がんにつながるとして知られるヒトパピローマウイルス(HPV)は、女性では子宮頸部以外に肛門と口腔部が感染してがんにつながる可能性がある。
子宮頸がんに特に関連する16型と18型のウイルスに向けたワクチン(HPV16/18)はこれら3カ所全ての感染を予防するようだ。日本でも一般的に普及しているワクチンサーバリックスはこの2つの型に対するワクチン。
米国立がん研究所(NCI)を含む研究グループが、米国がん学会(AACR)2015年度年次総会で2015年4月21日に報告した。
部位別の有効性は証明
米国では現在、部位別のHPVワクチンが3種類市販されている。疾病管理予防センター(CDC)が推奨するワクチン接種を受けているのは18歳未満の女性のおよそ半数に過ぎないそうだ。
中米のコスタリカで行われたHPV16/18ワクチンの有効性を調べる臨床試験では、子宮頸部、肛門、口腔部それぞれ別個の有効性が証明されている。
研究グループは今回、この臨床試験の参加者のうち3カ所全てのサンプルを提供した人(18〜25歳、4000人以上)を対象に、複数の部位を同時に保護する効果を分析した。
臨床試験では、子宮頸部のサンプルを毎年、口腔/肛門サンプルは4年の追跡後に採取していた。
2カ所では91%の効果
その結果、過去のHPV感染の有無の条件を含めて総合すると、HPV16/18ワクチンの3カ所全ての保護効果は65%で見られ、2カ所では91%だった。
HPVは感染しても数年以内にウイルスが消失する人が多い。以前にHPVに感染したことのない人では83%、感染したことのある人では58%という割合の人で3カ所全ての部位の保護効果があった。
ワクチン接種時に子宮頸部に感染していた人の一部でも、その後の他の部位の感染を防いでいた。
子宮頸部以外の感染についてはさらに研究する必要があるものの、26歳までのワクチン接種を勧める現行の米国ガイドラインを裏付ける結果と思われる。
日本でも参考とされそうだ。
引用元:
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは肛門や口の感染を防いだ、子宮頸部以外でも効果を確認(Medエッジ)