同性愛の遺伝子をもつショウジョウバエでも、同性と一緒に暮らした経験がないと同性への求愛行動をしないことを、東北大の研究チームが見つけた。ハエの性行動が遺伝だけでなく、育ち方にも影響されることを示す成果という。英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
東北大の山元大輔教授(行動遺伝学)らが実験に使ったのは、遺伝子を変異させた「サトリ」と呼ばれるショウジョウバエのオス。メスに興味がなく、オス同士が互いを追いかけて羽を震わせる求愛行動をとることが知られていた。
羽化した後に隔離して育てると、オス同士を出会わせてもすぐには求愛せず、オスの集団生活を数日続けると求愛するようになった。また、集団で暮らすオスは、目の前に動く光の点を表示すると交尾相手と勘違いして追いかけたが、隔離したままのオスは追いかけなかった。
山元さんは「性行動は環境にも影響される。人間が誰かを好きになるのは、複雑で『人間くさい』プロセスと思われがちだが、実はショウジョウバエも共通した部分があるのかもしれない」と話す。
(小宮山亮磨)
(朝日新聞 2015年4月23日掲載)
引用元:
恋の相手は育ち方で変わる… 東北大チーム発見(朝日新聞)