ビデオカメラを使って顔を撮影するだけで、脈拍や呼吸といった「バイタルサイン」を正確に監視することができるシステムが開発された。

 未熟児ではじめ医療現場に威力を発揮しそうだ。

 米ライス大学のマヤンク・クマール氏らの研究グループが、生物学系の専門誌、バイオケミカル・オプティクス・エクスプレス誌において2015年4月6日に報告している。

ワイヤーの危険から発想
 この「ディスタンスPPG(DistancePPG)」と呼ぶシステムでは、皮膚の色の移り変わりを分析。映し出した人の脈拍と呼吸を分析する。技術自体は新しくないといい、従来のシステムでは壁となっていた複雑な条件下でも活用できるよに改良したという。

 研究者によると、このシステムは特に、血圧測定器やワイヤー付きのプローブがあると対応が手間取り、しかも体を傷つけたり、からまれば命も脅かし得たりする未熟児の監視に役立つという。研究グループによると、まさにこのシステムを思いついたのは、集中治療室(ICU)にいる新生児を見たときという。赤ちゃんにたくさんのワイヤーがつながれ、赤ちゃんが動くたび、または母親が世話をしようとするたびにそのワイヤーを取り外し、また取り付けていた。赤ちゃんにとっては肌を傷つけられる可能性もあると考えたという。

携帯電話にも搭載可能の可能性
 ビデオカメラを使い、皮膚下の血液量の変化による皮膚の色のわずかな移り変わりを検出する技術は既にあった。従来のシステムでは、光が弱かったり、肌の色が暗かったりして、動きがある条件下では課題があった。

 研究グループは、顔のさまざまな部分での皮膚の色の変化を平均的な数字で分析できるようにする方法を考案。鼻、目、口、顔全体を追跡するアルゴリズムを開発して、課題を解決した。

 研究者は、携帯電話、タブレット、コンピューターに活用できるソフトウェアも見込んでいるという。

 バイタルサインをごく手軽に危害を与える心配もなくいつでもどこでも測れるようになるだろうか。




引用元:
未熟児の監視に威力、顔を撮影するだけで脈拍や呼吸という「バイタルサイン」を測れる(Medエッジ‎)