子育てと介護に同時に直面する「ダブルケア」。晩婚化やきょうだいの減少、親戚付き合いの希薄化から、今後、直面する人が増えると見込まれる。富士市天間の小規模多機能型居宅介護事業所「まほろば」で3月、当事者たちが集まった座談会が開かれた。
まほろば職員の高橋操さん(42)は12年前、長男の出産の頃、義母に認知症の兆候が現れ、家事に加え、育児と介護が同時に始まった。幼稚園の送迎に行っても、介護のために直帰する毎日。「周りのママ友と話す間もなかった」と振り返る。
7年前に次男を出産。義母は徘徊(はいかい)することがあったが、新生児だった次男も目が離せない。「安心して義母を預けられ、急なお願いにも対応できる施設はないか」とケアマネジャーに相談し「まほろば」を紹介された。その後、職員としても働き始めた。
ダブルケアを続けられたのは周囲の支えがあったからだという。同世代の子どもを持つ姉が近くに住んでいたため、子どもたちを気軽に預かってくれた。「子どもが夜中に熱を出した時、周りの助けがない人は泣きたくなるんじゃないかな」
近所の人に義母の認知症について伝えていたため、姿が見えなくなると、近所の人が車に義母を乗せ、連れ帰ってくれることもあった。高橋さんは昨年、92歳の義母を自宅でみとった。これまでの経験を生かそうと、介護資格の取得も目指している。
富士宮市の主婦渡井裕子さん(49)はダブルケアの真っ最中だ。義母(74)が1月に圧迫骨折で一時入院。長女(8)の下校時間と病院のお見舞いの時間が重なる毎日を送っていた。
下校する長女を迎えに行き、そのまま見舞いに行きたかったが「もし娘がほかの患者とぶつかり、けがをさせてしまったらどうしよう」とためらう。「ちょっとの間だけ預かってくれるところがあれば……」と探したが、見つからなかった。
周りのママ友はまだ介護の経験がない。「共感してもらえないかもと思うと話しづらい」
次週、ダブルケアへの支援について考える。
引用元:
ダブルケア ママ友に話せぬ介護の苦労 @