厚労省により、2006年から普及が始まったマタニティマーク。妊婦さんが交通機関などを利用する際に、周囲に妊婦であることを示しやすくするものとして、今ではすっかり全国的に広まり定着しました。しかし妊婦さん以外にも、外見では援助を必要としているかどうかがわかりにくい方はたくさんいます。そこで、東京都では、2014年10月より、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方など援助や配慮を必要としている方々(妊娠初期の妊婦さんも含む)を対象に、「ヘルプマーク」を配布し、普及推進を強化してきました。当初は自治体や都営地下鉄中心の普及活動でしたが、最近は民間企業との連携も進んできました。「ヘルプマーク」の生まれた背景と概要を追ってみましょう。
◆「ヘルプマーク」はどうして生まれたの?
援助を必要としているのに外見からは周囲にわからない。そのため、電車内で優先席に座っていると肩身の狭い思いをすることがある、というような要援助者の声がヘルプマーク誕生のきっかけでした。そこで、東京都では、マタニティマーク同様、常時鞄などにつけてもらう形での、ヘルプマークを考案。「自分が困っているとき、何かあったときに助けてほしい」という希望者に、都内所定の駅事務所で配布しています(文末に記載)。
ヘルプマークのスタートは2014年10月1日から。まずは都営大江戸線でモデル的に配布が始まり、2015年3月までの半年間、普及推進活動が続けられてきました。期間中は、ヘルプマークサポート事務局を開設し、特設サイトを公開。積極的な情報発信を心がけたことで、民間企業・団体との官民連携による普及活動も実施されるようになりました。そして徐々に、ヘルプマークの利用を希望する方や、普及活動に関心を持った企業担当者からの問い合わせも多くなっていった、ということです。
◆「ヘルプマーク」が将来的に目指すものは?
約半年間の推進活動を踏まえたうえで、東京人権啓発企業連絡会の会員企業125社に実施したアンケートでは、「2015年度の人権啓発研修でヘルプマークを取り上げる予定」などと積極的なご意見が見受けられた一方、「(東京都だけでなく)全国レベルで統一されるのがベター」、「一般的な認知度向上を図ってほしい」など、ヘルプマークの実施範囲拡大に関する要望や、より地域と企業が一体となった活動が必要との声があがりました。
こうしたマークの普及の背景には、2020年の「東京オリンピック・パラリンピック」の存在もあります。国内外から多くの人が東京を訪れ、その中には障がいがある方をはじめ、様々な理由で支援が必要な方も含まれることから、こうしたヘルプマークの普及で思いやりの心を育むことが大切だと考えられています。そして大会後も、多くの人がお互いに尊重して支え合う社会の実現を、ヘルプマークの普及促進を通して、目指しているそうです。
この4月で2015年度を迎え、東京都では、さらに公共交通機関での取組の拡大を働きかけ、都内自治体での活用と、民間企業との連携も強化していく、ということです。
赤十字マークと周囲の温かい心(ハート)がデザインされた赤色の「ヘルプマーク」は、かなり目立ちます。ポスター等にもなっていますので、すでに見かけたことがある、という人もいるかもしれません。何か困っているな、と思ったら、そっと声をかけてください。
(1)対象者からの申出により、下記の場所でヘルプマークを配布 ※郵送での対応はしていません。
都営地下鉄各駅(押上駅、目黒駅、白金台駅、白金高輪駅、新宿線新宿駅を除く)駅務室、都営バス各営業所
荒川電車営業所、日暮里・舎人ライナー(日暮里駅、西日暮里駅)駅務室
ゆりかもめ(新橋駅、豊洲駅)駅務室
多摩モノレール(多摩センター駅、中央大学・明星大学駅、高幡不動駅、立川南駅、立川北駅、玉川上水駅、上北台駅)駅務室(一部時間帯を除く)
東京都心身障害者福祉センター(多摩支所を含む)
(2)車両内等の優先席にステッカーを標示
実施路線:都営地下鉄(浅草線、三田線、新宿線、大江戸線)、都営バス、都電荒川線、日暮里・舎人ライナー、ゆりかもめ、多摩モノレール
引用元:
オリンピック視野に東京で普及を拡大へ!「ヘルプマーク」って知ってる?(ヘルス(Mocosuku Woman))