2017年度に刷新される専門医認定制度で新たに導入される「総合診療専門医」の研修プログラム指針案が明らかになった。

 高齢患者が増える中、患者の家族関係に配慮し、地域の訪問看護師や介護職と連携する新たな専門医資格となる。制度を運用する一般社団法人日本専門医機構が、6日の理事会で正式に決定する。

 超高齢社会では、糖尿病や高血圧、認知症、がん、骨粗しょう症、うつなど複数の病気を抱えた患者が増える。不調の原因が一つの病気に絞れないことも多い。従来の臓器別の診療体制では、患者に適切に対応できないケースもあった。

 新設の総合診療専門医は、勤務医、開業医の別を問わず、よくある病気の基礎的な診療を幅広く行い、必要に応じて臓器別の専門医につなぐ。縦割りの診療科の弊害を取り除く力を身に付ける。

 独居世帯、高齢者同士で介護しあう老老介護世帯などそれぞれの家族の状況や、近所の人の支援の有無などにもきめ細かく配慮し、地域の訪問看護師や施設の介護士らと連絡を取り合いながら、患者や家族が安心して地域で暮らすための手助けをする。

 産科医が不足した地域では妊婦健診を担当するなど、地域事情にあわせた対応も行う。

 研修プログラム指針案によると、対象は卒後臨床研修を終えた若手医師。大学病院の総合診療部門や関連学会の医師、地域の医師会が推薦したベテラン医師らから指導を受ける。病院や診療所の内科、小児科、救急科なども回り、総合的な技量を高める。研修期間は3年。資格認定は20年度からとなる。

 専門医認定制度 従来は診療領域別の学会が別々に専門医を認定してきたが、質のばらつきなどが指摘され、第三者機関の日本専門医機構が統一して認定することになった。2017年度以降は、内科や外科、皮膚科など計19分野となる。

(2015年4月4日 読売新聞)


引用元:
総合診療医、患者家族のケア重視…訪問看護・介護と連携 (ヨミドクター)