平成二十六年度最後となる「日本医師会テレビ健康講座─ふれあい健康ネットワーク」の収録が三月十四日,大分県医師会並びにテレビ大分の協力の下,テレビ局内のスタジオで行われた.
 番組は,「お母さん,ひとりで悩まないで!〜赤ちゃん育児支援 産科・小児科・行政の連携プレー〜」をテーマに,県全域で行われている周産期からの子育て支援制度(ペリネイタル・ビジット)について,大分県医師会館で毎月開催されている「ペリネイタル・ビジット専門部会」など,県内のさまざまな取り組みを,ミニドラマとVTR等を織り交ぜつつ解説するものとなった.
 VTRで出演した,岩永成晃大分県産婦人科医会常任理事は,ペリネイタル・ビジット制度について,「子どもを産む前から小児科の先生を訪ねて相談・指導を受けるシステムで,お母さんの育児にまつわる不安を早めに解消しようという狙いがある.産科・小児科・行政の連携が大きな特徴であり,本制度を県全域で実施しているのは大分県だけである」と説明した.
 その上で,「本制度は,初産だけでなく,産後の育児に問題が予想されそうな場合や超未熟児,先天性異常など,育児に困難さを伴う場合も対象となる.とにかく,悩みを抱えずに,早期にかかりつけの産婦人科医へ相談して,制度を活用して欲しい」とした.
 番組に出演した近藤稔大分県医師会長は,「産科・小児科・行政が連携した子育て支援は,大分県全域で非常にスムーズに行われている.大分県医師会としては,この連携をより強固なものとし,更に子どもを産みやすい環境づくりに取り組んでいきたい」との考えを示した.
 同じく番組に出演した石川広己常任理事は,大分県医師会の取り組みについて,「赤ちゃんの育児支援は,全国でもいろいろな取り組みがあるが,県全域でのペリネイタル・ビジットの実施はとても参考になる.本制度は地域でお母さんと赤ちゃんを支え,細かい所に目が行き届く連携であり,全国で実施できれば日本の少子化の歯止めにつながるのではないだろうか」と期待を込めた.
 なお,番組は四月五日(日)午後四時五十五分から三十分番組としてテレビ大分で放映される予定.

引用元:
「お母さん,ひとりで悩まないで!」をテーマに(日医ニュース‎)