母乳はむやみに清潔を追求するのではなく、むしろ微生物を体に取り入れられるような環境に置くのが良いようだ。例えば、母乳もきっかけ。家にペットがいるのもきっかけだ。赤ちゃんを強くする力があるようだ。

 ぜんそくなどのアレルギーに関係しているようだ。

腸内細菌と母乳

 米国ヘンリーフォード病院の研究グループが、2015年2月21日の米国アレルギー・喘息・免疫学会で発表した。

 この研究で注目しているのは、腸内細菌だ。人間の腸内フローラ、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)などと呼ばれる、微生物との共生の仕組みは免疫システムの発達に重要な役割を果たしていると考えられ始めている。肥満、自己免疫疾患、アレルギー、感染症との関わりがあるかもしれない。

 赤ちゃんにとっては、無菌状態に置くよりは、むしろ誕生後数か月の間に、細菌をはじめとした微生物にさらされることで、免疫システムが刺激されると分かっている。

 こうした研究の一環として母乳の効果を調べている。

母乳だけではない

 研究グループは、6年間の「ウェイン(Wayne)郡健康・環境・アレルギー・喘息縦断研究(WHEALS)」の中で、母乳で育てられた赤ちゃんと、粉ミルクで育った赤ちゃんについて、出生後1カ月と6カ月で、消化管内の微生物と、免疫システムを調整する「制御性T細胞(Treg)」との関係を調べた。

 その結果、母乳で育った赤ちゃんのほうが、腸内の微生物の集まりが確立していた。これが免疫システムに影響を及ぼしていると見られた。

 母乳で育った赤ちゃんはペットアレルギーを起こしにくいといった特徴があった。腸内の微生物の組成が多様であるほど、Tregも増加していた。

 さらに、赤ちゃんの腸内に存在する微生物の内容は、母親の人種、生まれた時の在胎週数、母親の喫煙歴、家の中にペットがいるか、生まれた時の状態(帝王切開か、経膣分娩か)との関連もあると示された。

 結論として、赤ちゃんがなるべく多くの種類の外的環境や腸内の微生物と接触することで、赤ちゃんの免疫システムが強力になるようだ。母乳はその一つのきっかけになるようだ。

文献情報

http://www.henryford.com/body.cfm?id=46335&action=detail&ref=2194


引用元:
赤ちゃんは誕生後、微生物にさらすと良い、母乳も含め免疫を強める要因に(Medエッジ)