【ママからのご相談】
妊娠25週くらいのとき、けいれんを起こして意識を失いました。病院に行ったところ、「子癇(しかん)」と言われました。初めて聞いたのですが、どういう病気か詳しく教えてください。
●A. 『子癇(しかん)』は妊娠高血圧症候群の妊婦に多く、重症時は母体だけでなく、胎児も死に至ることがある危険な病気です。
こんにちは、スチューデントドクターのひでくらてすです。ご相談ありがとうございます。
妊娠中のご病気ということで大変ご不安でしょう。『子癇』は母体だけでなく、胎児にも危険が及び、診断も治療も難しい病気です。
今回は、『子癇』の基本的な内容についてお話ししていきたいと思います。
●『子癇』についてのポイント4つ
●(1)『子癇』とは?
子癇とは、妊娠高血圧症候群の妊婦が妊娠20週以降に初めて意識障害を伴うけいれん発作を起こした場合に診断されます(“てんかん”など二次性のけいれんは含まない)。
また、子癇は時期によって妊娠子癇、分娩子癇、産褥(さんじょく)子癇の3つに分類されます。最も多いのは妊娠子癇ですが、重複して発生することもめずらしくありません。
●(2)原因と危険因子
子癇の原因はまだはっきりとわかっていませんが、高血圧に伴う脳の浮腫が原因と考えられています。妊娠高血圧症候群などによって高血圧が持続することで脳血管の調節機能が破綻し、血液の成分が脳の血管外へあふれだすことで脳がむくみ、脳の機能が障害されてしまうのです。
また、妊娠高血圧症候群以外にも子癇の危険因子として、10代の妊娠、初産婦、多胎妊娠(双子など)が考えられています。
●(3)発作症状
必ずというわけではありませんが、子癇の発作は“前駆症状”から始まります。具体的には頭痛や眼がチカチカするといった症状や、上腹部の痛みなどが発生します。
それらの症状が出た後、突然気を失い、口元からけいれんが始まります。その後、けいれんは全身に至り、しばらくの昏睡状態を経た後に、突然に目を覚ます、というのが典型的な経過です。ほとんどの場合、気を失ったことは覚えていません。
●(4)治療と予防
子癇では母体のみならず胎児の管理も重要です。子癇によって母体が呼吸障害を起こした場合、胎児にも影響が及ぶからです。そのため発作を起こした場合は気道の確保や酸素吸入による処置が必要になり、時には胎児の命を救うため帝王切開を行うこともあります。
また、子癇は強い光や大きな音が誘因となるので、できるだけそういった刺激を避け、安静を保ってください。加えて、薬物療法による血圧の管理や脳の鎮静を図ることもあります。
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以上、子癇についてお話ししてきました。
子癇は、病院の管理技術向上により全体としては減少傾向にあります。ですが、それでも診断は簡単ではなく、母子ともに危険が及ぶ大変難しい病気です。けいれん発作を経験した場合は速やかに産科のお医者さんに相談しましょう。
引用元:
妊娠高血圧症だとキケン? 母子の命に関わる病気「子癇」のポイント4つ(マイナビニュース)