今から遡ること5年前。
オーストラリア・クイーンズランドのケイトとデイビッド夫婦は、待望の赤ちゃんを授かります。それも、双子の赤ちゃんを。

ところが、ケイトの容態が急変したのは妊娠26週目、医師は早産を決意します。

先に出て来たのは男の子、2分後には妹が続きました。すぐさま元気に産声を上げた妹とは対照的に男の子は声を上げることも、動くこともなかったそう。彼の呼吸は停止したままでした。

医師の懸命な蘇生も虚しく、まもなく男の子は死亡が宣告されました。悲しみに泣き崩れるケイトとデイビッド。しかし、この日、彼らに奇跡が訪れたのです・・・。

動かない我が子
死亡宣告を受けたとき、デイビッドはケイトの胸に泣き崩れたそうです。悲しみにくれるケイトとデイビッド、家族だけの最後の別れの時間が訪れました。

両親は、生きたかったはずの小さな命のために、「ジェイミー」と用意しておいた名前で、何度も何度も呼びかけたそうです。

奇跡の鼓動
ケイトはデイビッドにも服を脱がせ、肌と肌で哀れな男の子をそっと抱きしめ温めながら、ベッドの上で両親の愛をジェイミーに注いだそうです。

すると・・・奇跡が。

ジェイミーは小さく呼吸をはじめ、かすかに動き出したのです。さらに、か細い手を懸命に動かして、デイビッドの指を握りしめました。「生きている・・・」小さな命が力強く、両親の愛に訴えかけてきた瞬間でした。

彼らはすぐに助産師を呼び、ジェイミーに生命維持装置が着けられ、数日の内に状態も安定してきたそう。もし、医者が両親の元からジェイミーをすぐに引き離していたら、この奇跡は決して起きなかったかもしれません。

危険をともなう早産
一般的に妊娠期間は約10ヶ月(約40週)と言われています。ケイトさんのように26週目での出産は、早産と呼ばれ子宮口が開いてしまうことなどが原因と考えられています。

また、この頃は赤ちゃんも急成長を遂げる時期。まだまだ成長段階の赤ちゃんの早産には脳への障害や、健康面での問題など危険が伴うと考えられています。

ましてや、ケイトさんは双子を妊娠していました。相当にリスキーな選択だったのかもしれません。

希望を信じて
いま、ジェイミー(写真左)は5歳に。双子の姉エミリーと、弟チャーリーとともに元気に成長している様子です。驚くことに彼はこの5年間、一度も大きな病気にかかっていないんですって。

この経験から、ケイトとデイビッドは未熟児や乳幼児疾病対策への寄付を募るチャリティーコミュニティ「Jamie’s Gift」を開設。彼らの奇跡的な体験を通して、人々が早産に対する意識を高めることにつながっているようです。



引用元:
死亡宣告された赤ちゃんが、両親の愛で息を吹き返した「奇跡の物語」(TABI LABO‎)