運動で一部のがんが抑制されるメカニズムが明らかになった。運動と関連していることが知られているホルモン「アイリシン(irisin)」ががんを抑制すると見られる。
悪性と良性の主要にアイリシン試す
米国のニューメキシコ大学を中心とする研究グループは、がんの専門誌、インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー誌で2015年2月15日に報告した。
一部のタイプのがんでは、運動をすることでがんになるリスクが減り、また予後も改善すると分かっている。一方、運動ホルモンとして知られるアイリシンは、運動をしたときや脂肪の少ない体の中で多くなる「マイオカイン(myokine)」の一種で、がんを含む病気の改善に役立つと考えられている。
研究グループは、このアイリシンをさまざまな濃度で乳房上皮細胞のがん化した細胞、正常細胞に対して使って、細胞の数、細胞の移動、生存率に与える影響を実験室で検討した。
抗がん剤の攻撃力を高める
その結果、アイリシンは、悪性細胞の数、移動、生存率を有意に低下させるが、正常細胞には影響を与えないと明らかになった。
「ドキソルビシン」と呼ばれる抗がん剤とともにアイリシンをさまざまな濃度で悪性細胞に加えたところ、ドキソルビシンのがん細胞への攻撃力を高めた。正常細胞ではこのような作用は示さなかった。さらに、アイリシンは悪性細胞の生存率も低下させた。
この結果から、運動ホルモンであるアイリシンが、正常細胞には影響を与えずに乳がんの予防と治療に役立つ可能性が示唆された。
引用元:
運動に乳がん抑制効果か、ホルモン「アイリシン」に効果、がん領域の国際誌で報告(Medエッジ)