シンガポールは2014年、婚姻数と出産数が上昇に転じた。同国首相府の付属機関、国家人口・人材局によると、同年の婚姻数は前年比で約2100組増の約2万4000組となり、17年ぶりの高水準に達したほか、出産数も3万3000人で前年より2000人増加した。現地紙トゥデイなどが報じた。
同局は婚姻・出産数の増加について、1946〜64年に誕生したベビーブーム世代の子女の多くが25〜35歳の結婚適齢期に達したことに加え、公営集合住宅の供給を増やして入手しやすくするなど政府の少子化・晩婚化対策が功を奏したと分析した。
住宅開発局のデータによると、一般的な新婚家庭に多いとされる2部屋付き公営住宅の販売戸数は13年4月〜14年3月に1万3310戸となり、前年同期比で26%増加したもようだ。
シンガポールは、婚姻数が12年の2万3192組から13年は2万1842組となるなど減少傾向にあり、晩婚化が進んでいた。
また、女性1人当たりの生涯出産人数を示す合計特殊出生率も、10年には過去最低の1.15、11年が1.2、出産の縁起がいいとされる辰年の12年こそ1.29とやや持ち直したものの、13年は再び1.19となるなど、少子化の進行も問題視されていた。
同国政府は、出生率1.40〜1.50を目標に掲げて少子化・晩婚化に対する本格的な取り組みを12年に開始。13年には総額20億シンガポールドル(約1749億円)の対策費を投じて父親の育児休暇制度の確立や子供の医療費支援を行うとしたほか、公営の保育施設の設置を急ぐなどとしていた。
政府統計によると、13年に育児を理由とする4日以上の休暇を取得した父親は6万5000人で09年から3割増加。13年5月に導入された育児休暇制度(1週間、有給)を14年に利用した父親は1万7000人だった。
グレース・フー・ハイイェン首相府相は、柔軟な勤務態勢の導入や3世代住宅の普及推進など「できることはまだたくさんある」と述べ、引き続き少子化・晩婚化対策を進めていく意欲をみせた。政府は今後も経済への影響を考慮しつつ、順次対策を講じていく方針だ。(シンガポール支局)
引用元:
シンガポール、結婚・出産増加 14年、政府の対策奏功(SankeiBiz)