今年も花粉症の季節となりました。親が花粉症だと子供にも遺伝しているのではないか、と心配な方も多いことでしょう。また涙や鼻水などの症状が子供に出ていて、病院を受診するべきか迷っている人もいると思います。そこで今回は、医療やヘルスケアの専門家が回答するQ&Aサイト「なるカラ」に掲載された情報の中から、花粉症について書かれた内容をまとめてみました。専門家の意見を参考にしながら、子供の花粉症について考えてみましょう。

■■花粉症は遺伝する?



花粉症は、花粉に対するアレルギー疾患のこと。アレルギーのタイプには1型から4型まであるのですが、花粉症は遺伝性のある1型に含まれます。そのため花粉症が遺伝する可能性はありますが、発症するかどうかは、吸った花粉の量が関係するため、その後の生活環境によって変わります。子供が小さいころは吸った花粉の量もまだ少ないはずなので、この時期に発症する可能性は低いでしょう。

両親が花粉症であれば子供もアレルギー体質である可能性があるので、花粉をなるべく身体に取り込まないよう注意します。たとえば外干しした洗濯物は軽くはたいてから取り込む、こまめに掃除する、帰宅時は衣類についた花粉を落とす、などして家の中へ花粉を持ち込まないようにしましょう。神経質に外出を控える必要はありませんが、花粉の飛散時期はマスクなどで予防する方がよいですね。

詳しくはこちら! >>親が花粉症だと、子供も花粉症になりやすいの?



■■子供が花粉症になってしまったら、耳鼻科?小児科



花粉の飛散時期に子供が目のかゆみを訴えたり、くしゃみや鼻水が頻繁に出るようなら花粉症の疑いがあります。子供の病気はまず小児科へかかる、という人もいるかもしれませんが、花粉症の診断や治療を受けるときは耳鼻咽喉科が適切です。アレルギー性疾患に対して専門的な治療を行っている小児科もありますが、ほとんどの場合は一般的な風邪症状と同じく、問診や触診、目視での確認になります。

一方、耳鼻咽喉科には鼻の中の粘膜まで詳しく検査する医療機具がそろっていたり、鼻洗浄なども受けられます。さらにアレルギーの症状に応じて、より適切な薬も処方してくれるはず。鼻をうまくかめず、鼻づまりで苦しい思いをしている子供には点鼻薬が効果的なので、医師と相談のうえ上手に取り入れてみましょう。

詳しくはこちら! >>どっちがいいの?!子供の花粉症は小児科?それとも耳鼻科?



■■花粉症のアレルゲンは特定したほうがよい?



花粉症と言えばスギ花粉が原因と思われがちですが、他にもヒノキ科やイネ科の植物、ブタクサなど別の花粉に反応している人もいます。子供が花粉症になった場合、アレルギーを引き起こしている特定の物質(アレルゲン)が何なのか、親としては調べておきたい気持ちになるでしょう。

アレルゲンが判明すれば、その花粉の多い環境を意図的に避けられるかもしれませんが、現実には花粉の全くない環境で過ごすのは困難です。アレルギー検査は採血で行われるので、注射が苦手な子供には負担が大きくなります。アレルゲンが特定されても花粉症の薬が変わるわけではないので、無理に検査を受ける必要はないでしょう。

詳しくはこちら! >>注射が大嫌いな息子。花粉症ですが血液検査でアレルゲンの特定をした方がいい?



子供のころから花粉症になってしまうと、日常生活にも影響が出やすくなります。両親が花粉症なら、早いうちから発症のリスクを減らしてあげるのが賢明でしょう。もし発症した場合は、まずは耳鼻咽喉科を受診して。市販の薬はアレルギー体質の子供には不向きなものがありますが、病院で処方された薬なら安心です。家庭内でできる花粉対策も行いながら、つらい症状の軽減に努めてあげてくださいね。




引用元:
子供の花粉症が心配…遺伝や受診、検査のことアレコレ(マイナビニュース)