共同通信社と信濃毎日新聞社が実施した全国自治体トップアンケートで、長野県内77市町村のうち6市が総合計画などに合計特殊出生率(2013年、全国は1・43、長野県は1・54)の数値目標を定めていることが7日、分かった。数値目標に関する問いで、現時点では定めていないが「今後、何らかの目標は必要」としたのは51市町村(66・2%)だった。一方、「出産は個人の自由」などとして数値目標設定に慎重な姿勢を示す首長もいる。
数値目標があるのは長野、飯田、伊那、駒ケ根、大町、佐久の6市。
このうち伊那市は2006〜10年の平均で1・60だった出生率を、33年に2・00まで引き上げる目標を掲げた。1991年に出生率2・03を記録して以降、低下傾向だが、市人口増推進室は「過去に2を超える時点があったことを根拠に目標として掲げた。実現できるのではないか」とする。
佐久市は2013年に1・57だった出生率を将来的に1・90に向上させる目標を定めた。現状で毎年800〜900人の市内の出生数を1千人に増やすことを根拠に1・90としたとしている。
全国で数値目標を設定している自治体は、県内6市を含め計80自治体(11県を含む)で、平均は1・67だった。
「今後、何らかの目標は必要」と回答した51市町村のうち、南佐久郡佐久穂町の佐々木定男町長は「大胆な支援策を示すことで(出生率は)大幅に変わると考える。ある一定の基準は考えなければならない」と回答した。一方、目標は必要との認識は示しつつ、数値の設定には慎重な意見も。岡田昭雄・千曲市長は「出産は自由意思」。菅谷昭・松本市長は「数値目標は女性にプレッシャーを与えることになりかねない」とした。
数値目標は「必要ない」としたのは10市町村(13・0%)。宮沢宗弘・安曇野市長は「出生率低下は社会構造の変化の結果。単に目標を定めても改善できない」と指摘した。
政府が長期ビジョンで、子育て支援の充実や若者の就労の促進などを進めれば合計特殊出生率は1・8程度に向上するとの数字を示したことに対する評価では、64市町村(83・1%)が「評価する」「どちらかといえば評価する」と回答。下伊那郡喬木村の市瀬直史村長は「実現性はともかく、現在の危機的状況を多くの国民に知っていただく必要がある」とした。
「評価しない」「どちらかといえば評価しない」は11市町村(14・3%)だった。
阿部守一知事は「どちらかといえば評価する」と回答。「国民の認識の共有を図り、今後、目指すべき方向性を提示している」とした。
全国自治体トップアンケートは全国の知事、市区町村長計1788人を対象に1〜2月に実施。長野県知事と県内77市町村長を含む1776人が答えた(回収率全国99・3%、長野県100%)。
引用元:
県内6市 出生率に目標値 首長アンケート (信濃毎日新聞)