夜間などの子どもの急な発病に対して、専門家が電話で対応するこども救急「#8000」を知ってもらおうと、熊谷市保健所に設置された「小児救急適正受診推進協議会」(大崎幸恵会長)が、ポスターやシールを製作し、利用を呼び掛けている。
■看護師が助言
休日や夜間の子どもの急な発熱、おう吐、腹痛などの発病に対して、保護者は「どう対処したらいいか」「医師の診察を受けた方がいいのか」など、判断が難しい場合がある。そうした場合、携帯電話や架設電話から全国統一の「#8000番」にかけると、看護師に相談できる仕組みになっている。看護師は症状に応じ、保護者に助言。医師の受診が必要と判断すれば、近くの病院を紹介する。
制度利用の対象は、生後1カ月から6歳まで。県では2004年度に約5万件の利用があり、そのうち60%が、医療機関を受診せず、看護師のアドバイスで対処している。
「#8000」開設は、「夜間、休日の小児救急受診者を減少させる」ことが目的。開設の背景には、少子化により、他の科目に比べると、採算性の少ない小児科は、廃止される状況にある。一方で夜間・休日の診療要望は、大幅に増加しているが、小児科医の数が対応しきれていないのが実情だ。公益社団法人日本小児科学会によると、20代の小児科医の平均時間外勤務は月110時間、30代医師で80時間、40代で70時間という。
■小児科医の負担減
子どもが急に発病すると、保護者としては、「取りあえず医者に診てもらおう」と考える。「いつもと違うけれど、明日の受診でも大丈夫か?」と判断に迷うときに「#8000」でアドバイスを受け、受診が必要かどうかを判断してもらう。「#8000」の利用で、緊急の必要がない受診を減らし、小児科の時間外診療時間を減らし、小児科医の負担を緩和する。
このような目的で設置された「#8000」だが、熊谷市のNPO法人「子育てネットくまがや」が「#8000」に関するアンケートを行ったところ、回答者556人のうち「#8000」の認知について「知らない」が27%、「知っているが利用なし」43%となり、「#8000」の認知度や活用がまだ不十分であることが分かった。
アンケートを受けて、小児救急適正受診推進協議会は、「#8000」の認知度アップのため、独自のポスター200枚とシール5千枚を作製。ポスターは、スマホをイメージしたデザインで分かりやすく、イラストは漫画家で、同協議会メンバーの神山宏樹さんが描いてくれた。
ポスターは小児科、産婦人科のある病院や医院に張り出した。シールは子育て支援拠点施設、薬剤師会などに配られている。
「これまで『#8000』を周知するツールはありませんでした。このポスターやシールを活用して、『#8000』を県内に広めていきたい」と大崎会長は話している。
【メモ】つながらない場合、ダイヤル回線、IP電話、ひかりは048・833・7911。オンラインはhttp://kodomo-qq.jp/
引用元:
専門家が対応 こども救急「#8000」の利用呼び掛け (埼玉新聞)