狭山市立山王小学校は、6年生75人を対象に所沢市下富の助産院もりあねの田口真弓院長を講師に招き「いのちの授業」を行った。

 田口院長は冒頭、「一番大切なのは『一つしかない命』。やっと見えるくらいの赤ちゃんを母親は10カ月もかけておなかの中で大事に育てていく」と話した。また、子宮に見立てた小さな袋を手にし、「この中に4カ月の200グラムくらいの赤ちゃんが入っている」と小さな赤ちゃん人形を見せ、誕生した赤ちゃんは約3キロと説明した。

 児童たちは、実際に出産に立ち会った田口院長から陣痛の苦しみ、赤ちゃんが生まれる出産の映像を見せてもらい、どのように赤ちゃんが生まれてくるのか分かりやすく説明してもらった。「自分も2人産んだが、その子を見ているとその痛みを忘れる。自分の命を懸けて産んだお母さんに感謝です」と田口院長。

 今月出産を迎える妊婦も特別ゲストとして招待され、児童らは赤ちゃんの心臓の音と児童の心臓の音を聞き比べた。

 最後に田口院長は「生まれても数日しか生きられない赤ちゃんや病気を抱えながら頑張り、生きている子どもたちもいる。みんなの命は父母から、父母は祖父母から命をもらった。これから大きくなってあなた方が『命のバトン』をつないでいく。あなたたちは1人じゃない。みんなのことを愛して思ってくれる家の人がいる。何かあったら相談すると必ず受け止めてくれるはず」とのメッセージを伝えた。

 坂本一男校長は「一人一人が掛け替えのない命という貴重な話が聞け、命について考える時間になった。卒業する子どもたちが自分を大切にし、友達や家族を思いやって成長してほしい」とまとめた。



引用元:
助産院院長が「出産」語る 狭山・山王小で「いのちの授業」(埼玉新聞‎)