心臓病の子どもの心臓を再現した模型を作り、手術のシミュレーションや診断などに役立つかを調べる研究を、国立循環器病研究センター(大阪府)や国立成育医療研究センター(東京都)、福岡市立こども病院など全国14の病院が今月から始めた。

 子どもの心臓は小さく、形も複雑なため、医師も画像だけで立体的なイメージを把握するのが難しいとされる。血管や患部の位置などを正確に再現した模型ができれば、事前に手術の方法を十分に検討でき、子どもの負担を減らせるなどの可能性がある。

 研究は、生まれつき心臓病がある子ども15人が対象。CT画像を元にウレタン製の模型を作り、小児科医や外科医が、模型の精巧さや、手術時間の短縮につながったかなど約50項目を評価する。

 国立循環器病研究センターの白石公(いさお)・小児循環器部長は「日本の心臓模型作りの技術は世界でも有数。将来的に医療機器としての認可を目指したい」としている。(小堀龍之)



引用元:
子ども患者の心臓模型、手術に活用 14病院で研究開始(朝日新聞アピタル)