乳がんにおいては、「リンパ節への転移」が確認できると予後の悪いと知られている。
このたびMRIによって、マンモグラフィーでは見落とされる病変をより確実に見つけ出し、結果としてリンパ節転移のより正しく見極められると分かった。
マンモグラフィーと比較
米国の病院組織であるマクラーレン・ヘルス・ケアの研究グループが、一般外科の医学誌アメリカン・ジャーナル・オブ・サージェリー2015年2月号で報告した。
研究グループは、425人の乳がんを患う人を対象として、リンパ節転移を検出できた割合をMRIとマンモグラフィーの2つの検査方法の間で比較をした。MRIは磁気の利用して、体内の構造を見る検査だ。
がんの細胞は、もともとの病変からリンパ管という管を通って広がっていく。リンパ節はリンパ管の関所のようなところで、がん細胞をせき止める機能がある。リンパ節までがん細胞が進出していることはがんの進行度の指標にもなる。
リンパ節転移の発見が2割から5割に
対象の425人のうち23.8%でリンパ節転移を確認できた。乳がんの病変が1カ所の人ではリンパ節転移のある割合は20.9%。乳がんの病変が複数である人ではリンパ節転移のある割合は31.1%だった。
MRIでは120人で乳がんの病変を複数検出した。このうちの80人についてはマンモグラフィーでは検出できていなかった。
乳がんの病変が1つ見つかった事例で、MRIにより追加の病変を見つけられた場合、リンパ節転移の発見される割合は、20.9%から51.6%に増加した。
研究グループでは、乳がんの早期にMRIによる検査を加えた方が良いと提案している。
進行度をより正しく判定するためにもMRIを使う。日本でも早期乳がんでは参考にしたいデータだ。
文献情報
Saha S et al.The prognostic value of additional malignant lesions detected by magnetic resonance imaging versus mammography.Am J Surg. 2015;209:398-402.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25682097
引用元:
「早期の乳がんにMRI検査を加えるべき」、リンパ節転移の診断が正確に(Medエッジ)