日本女性の3人に1人が隠れ貧血に。将来の妊活にも影響が


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 働き女子の皆さん、こんにちは。予防医療コンサルタントの細川モモです。

 大手町・有楽町・丸の内に毎月第四金曜日にオープンしている「まるのうち保健室」では、約1000名の働く女性のお悩みに耳を傾けています。働く女子のお悩みといえば、疲れ、肩こり、腰痛、イライラ(クヨクヨ)、頭痛、PMS(月経前症候群)などが多く、国民生活調査においても20〜30代の女性の悩みにランクインしています。こうした症状の背景に「隠れ貧血」が潜んでいる可能性があります。

1カ月で失われる鉄分の量は!?

 貧血というと、一般的にめまい・立ちくらみ・動悸・息切れなどが主な症状として認識されていて、こうした症状がない人は「私は貧血とは無関係」と思っていることがよくあります。また、健康診断や献血でヘモグロビンを調べ、貧血ではないと診断されている人も多いのではないでしょうか。

 それでも、疲れやすい、イライラする、頭痛が気になる、PMSが重い、顔色が冴えない(くすみが気になる)といった症状がある人は「隠れ貧血」を疑ってみましょう。

 月経が正常に来ていれば、女性は非常に鉄を不足させやすく、ベジタリアンやダイエット中の女性はよりその可能性が高いといえます。

 私たち女性は1カ月にどれくらい鉄分を失っているのでしょうか。

 まず、毎日の汗・尿・皮膚からおよそ1mg/日を失います。加えて女性には月経がありますので、+約22.5mg/月が失われています。

 月経が7日以上続く女性や、一回の出血量が多い女性はより貧血のリスクが高まります。これを補うために1日に10.5mgと鉄分が必要とされていますが、なかなか実現が難しく、国民栄養調査では毎年赤点が続いています。

 ヘモグロビンの役割は全身の細胞に酸素を送り届けることですので、エネルギーを生み出すために必須の存在といえます。

 不足させるとエネルギー不足になり、疲れやすくイライラ(クヨクヨ)しやすく、血液不足から顔色が悪くなったりクマやクスミが目立つようになります。慢性的な不足は頭痛やPMSの悪化に繋がります。

体内の鉄分はどこに貯められている?

 肌体内にある鉄は、すべてが血液中のヘモグロビンとして存在しているわけではありません。

 60〜70%がヘモグロビンとして血液中に存在していますが、のこり20〜30%は主に肝臓に貯蔵されていて、これを貯蔵鉄(フェリチン)と呼びます。

 月経や怪我などで出血をしても全身に酸素を運ぶヘモグロビンが減少しないよう、貯蔵庫から補われる仕組みになっています。

 いうなればヘモグロビンはお財布の中の紙幣、貯蔵鉄(フェリチン)が銀行口座のような関係です。女性にとって大切なのは、貯蔵鉄(ヘモグロビン)の値です。ところが、日本女性は貯蔵鉄(フェリチン)の値が低い傾向にあるといわれています。

 実際にLuvtelli Tokyo&NewYorkでは、これまで3桁以上の日本女性の血液検査を実施し、学会等で発表してきましたが、痩せ型になるほど貯蔵鉄は低くなる傾向にあります。無月経の女性は非常に高い数値を示しますので、月経がいかに多く体内の鉄分を消耗しているかを実感してきました。

 貯蔵鉄の理想数値に関しては正式に決まった数値はありませんが、50ng/ml以上あることが望ましいと考えられています。

 20ng/ml以下は黄色信号であり、12ng/ml以下の場合、重篤な鉄欠乏性貧血と診断されます。






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 なぜ50ng/ml以上が望ましいのかというと、妊娠・出産のときに貯蔵鉄(フェリチン)が大幅に目減りするからです。

 妊娠中は1.5リットルも血液が増えるため、ヘモグロビンが薄まり、なんと60%の妊婦が貧血を経験します。

 鉄分は赤ちゃんの出生体重を増やすために大切な栄養素ですので、快適な妊娠生活を送るためにも妊娠前から貯蔵鉄(フェリチン)を意識し、大幅に減っても貧血にならならくとも済むよう、普段から鉄分の摂取を心がけましょう。

美女たちは“鉄の種類”にこだわります

 ただし、鉄を摂取する際に気をつけたいのは、どの食品から摂取するかです。

 鉄分を含む食材は大きく分けて2種類あり、肉や魚などの動物性食品に含まれる鉄分を「ヘム鉄」、ひじきやほうれん草などの植物性食品に含まれる鉄を「非ヘム鉄」と呼びます。

 吸収率には歴然とした違いがあり、ヘム鉄の方が体内の鉄分吸収が優れています。






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 女性が気をつけるべき点は、非ヘム鉄はタンニンというお茶の渋みの成分が吸収を阻害するため、食後30分以内にコーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶(ダイエット茶)を飲むことは鉄分不足を招くリスクになります。

 普段、肉や魚をあまり食べず、食後に必ずこうした飲み物を飲んでいる女性は鉄分不足を疑った方が良さそうです。

 もし、食後(あるいは食事中)に何かを飲みたいと思った場合、温かい飲み物ならほうじ茶、冷たい飲み物なら麦茶と覚えておくと良いでしょう。

 また、ヘム鉄はタンニンの影響をそれほど受けませんので、肉や魚からしっかり鉄を摂ることを意識しましょう。

 日本国内でも事例報告がありますが、肉や魚、卵などの動物性食品を取らない菜食主義の女性から産まれる赤ちゃんは魚に多く含まれるビタミンD欠乏による「くる病(骨が歪曲する病気)」を発症する確率が高く、低出生体重児で産まれるリスクが2倍になってしまうことがオランダやアメリカの研究から明らかになっています。

 想像もつかないかもしれませんが、今の自分の食生活が未来の赤ちゃんの健康に大きく影響するのだということを是非覚えておいてくださいね。

鉄分を摂っても改善されない貧血がある!?

 美肌のコラムで簡単に触れましたが、鉄欠乏貧血性貧血患者の何割かに「亜鉛欠乏症性貧血」といって、亜鉛欠乏を併発しているケースが報告されています。

 鉄分と亜鉛は赤みの肉や魚など、同じ食材に含まれることが多いため、こうした食材の摂取不足によって両方のミネラルを不足させてしまった結果、貧血が悪化してしまうことがあるのです。

 実は、現代の日本女性の摂取エネルギーは、終戦直後より約300kcalほど低下しています。

 食べないダイエットや朝食抜きの影響が大きく、結果として多くの女性がたんぱく質、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸といった、美と健康とアンチエイジングに欠かせない栄養素を不足させています。

 食べることは美と健康への投資! しっかり食べて、周囲を明るく照らす、元気な笑顔に満ちた毎日を過ごしましょう。


引用元:
あなたのイライラ、頭痛、疲れ・・・その正体は!?(nikkeiBP)