赤ちゃん連れの母親や妊婦の外出、子ども一人での送迎などをサポートする「子育てタクシー」のドライバー養成講座が9日、有田町であった。県内で初めて同事業に乗り出す「有田タクシー」(三枝茂利社長)など長崎、宮崎の3社11人が、子育て家庭にやさしいタクシーのサービスや心得を学んだ。

 「子育てタクシー」は2004年、香川県でスタートし、06年に一般社団法人全国子育てタクシー協会(事務局・横浜市)が発足。27都道府県の137社が加盟している。

 ドライバー養成講座は、同協会が地域の子育てを支援するNPO法人有田町どっとこむ(梶原貞則理事長)と連携して開いた。

 諫早市のタクシー会社社長で協会理事の内田輝美さんが講師を務め、「荷物が多く、子どもから目が離せない子育て中の外出は大変。子ども連れでも妊婦さんでも、安心して気持ちよく利用できるようサポートするのが“子育てタクシー”」と説明。「乗降の際には必ず運転席から降りて子どもの手を引いたり、荷物を持って手伝いを」「やさしい運転とともに、ひと声かける気遣いや心遣いを忘れずに」と力を込めた。

 誘導の仕方や荷物の乗せ方、安全対策などの実習もあり、受講者自身が妊婦ジャケットを着用して乗り降りの大変さを実感する場面もあった。

 講座終了後には、有田タクシーに「子育てタクシー」事業登録の認定書が手渡された。三枝社長は「子どもと女性を大事にする公共交通機関として、地域の人たちと一緒に子育てを応援していきたい」と話した。同社では4月からの運行を予定している。



引用元:
有田町で「子育てタクシー」養成講座 妊婦の外出などサポート (佐賀新聞)