Q 代理出産 現状は
子宮が生まれつきなかったり、がん治療などで失ったりした女性が、血がつながった我が子を得る方法は従来、代理出産しかなかった。こうした女性の新たな選択肢として子宮移植の可能性が検討されている。
子宮移植では、夫婦の受精卵をあらかじめ凍結保存しておき、提供者から移植した子宮にその受精卵を戻し、妊娠、出産を目指す。
国内ではサルでの成功例のみだが、海外では2000年から11人の女性に行われた。そのうち7例の移植に成功しているスウェーデンで昨年10月、子宮移植による世界初の出産が発表された。その後さらに2人が出産し、生殖医療として一気に現実味を帯びてきた。
しかし、課題は多い。他人の子宮への拒絶反応を抑えるため、妊娠中も免疫抑制剤を服用する必要があり、子どもへの影響を慎重に検討する必要がある。生体間移植の場合、子宮を提供する側の身体的負担は非常に大きい。子宮の売買につながる恐れも指摘される。
それでも代理出産に比べれば、出産によるリスクを本人が引き受け、法的にも親子と認められる子宮移植の方が、倫理的に問題は少ないという声もある。
昨年8月、慶応大や京大などのプロジェクトチームが、実施に向けた国内初の倫理指針をまとめ、営利目的の斡旋(あっせん)は行わないなどとした。今後、関連学会の意見を踏まえて最終的な指針をまとめる方針だ。
引用元:
基礎からわかる最新生殖医療(4)子宮移植 可能か(読売新聞)