【神元敦司】 助産師主導のお産が全国の医療機関で増えている。2008年からの4年間で、助産師がお産を担当する「院内助産」は2・6倍、産科医に代わって妊婦健診や保健指導を扱う「助産外来」は1・8倍になった。産科医不足が進む中、地域のお産を守ろうという試みの一環だ。
 「大丈夫だぞー。生まれてくっからなー」。昨年12月25日朝、山形県の米沢市立病院。市内の調理師、古畑沙織さん(31)は顔なじみの助産師3人に付きっきりで励まされていた。陣痛が本格的に始まって3時間後、3200グラムの次男を出産した。「助産師の方に支えてもらい、思い出に残るお産になった。院内助産や助産外来を多くの人に知ってもらいたい」
 この2年ほど、県内の病院でお産の取り扱い休止が相次いだ。市立病院に産科医は3人いるが、副院長の若月裕子・看護部長は危機感を覚えた。「産科医が少なくなり、この病院でもお産ができなくなるかもしれない」。院内助産は昨年4月に始めた。
 市立病院では昨年1年で298件のお産があり、うち院内助産は3件。若月副院長は「助産師主導のお産を続け、病院の産科医が少なくなっても地域の診療所と連携し、お産の場を守っていきたい」と話す。
 こうした医療機関は増えている。厚生労働省看護課によると、08年時点で院内助産を実施していたのは31カ所(17都府県)だったが、12年には約2・6倍の82カ所(36都道府県)に。助産外来も273カ所(39都道府県)から、約1・8倍の490カ所(47都道府県)に拡大した。


引用元:
地域のお産主導、助産師が存在感(朝日新聞アピタル)