【北沢祐生】 県医師会や信州大学医学部、臨床研修病院など関係者による県地域医療対策協議会が10日、県庁で開かれ、医師確保策について意見を交わした。大町市立大町総合病院が医師不足のため、3月で分娩(ぶんべん)を休止せざるをえなくなった問題などが話し合われた。

 同病院の産婦人科は信大から医師2人(常勤)の派遣を受けていたが、うち1人が病気療養、もう1人は3月末で退職するため、分娩(ぶんべん)の取り扱いは同月上旬までの予定となっている。

 信大医学部付属病院の本郷一博院長は「医療機関として責任を感じているが、現実的に派遣できる医師がいない」と医師確保の難しさを口にした。信大医学部の池田修一部長は「非常勤医師をどのように派遣できるかを検討中」と述べるにとどめた。

 出席者からは「産科医がいなくなると、助産師も居場所をなくしてしまう」との声も出た。また、「助産師外来」などの場で専門的なトレーニングを受けた助産師の能力を最大限いかしていくことも必要、との意見があった。

 一方、県の医師確保策では成果が見えてきたものもある。信大を含む全国の医学生に修学資金(月額20万円)を貸与し、一定期間を知事が指定する医療機関などで研修・勤務すれば返済が全額免除される制度では、新年度に初めて3人が勤務に就く。

 病院や地域の医師不足などの状況を踏まえ、県が勤務先を決定。今回は産科医はいないが、約10年後にはこの制度を使った80人超が県内で働くとみられ、県では、産科に関心がある学生に個人面談などで働きかけをしているという。


引用元:
医師確保策巡り意見交換 産科医不足、課題 長野県地域医療対策協(アピタル)