乳がんの手術で切除した乳房を、人の脂肪から採った幹細胞を使って「再建」する臨床研究を行っていた湘南鎌倉総合病院(鎌倉市岡本)は21日、研究が終了し、結果も良好だったことから、患者への治療提供を始めると発表した。昨年11月に施行された再生医療等安全性確保法に基づき、民間病院として全国で初めて認定再生医療等委員会を設置。審議を経て承認を得たという。
形成外科・美容外科部長の山下理絵医師によると、幹細胞を使った乳房再建の臨床研究は一昨年10〜12月、40〜66歳の5人の女性に手術を行い、昨年12月、安全性及び有効性評価が終了。5件とも、手術部位のしこりや違和感、脂肪吸引部の皮下出血などで重い症状はなく、5人とも結果に「満足」「やってよかった」と回答。こうした結果が評価につながったとみられるという。
脂肪を注入する再建手術は以前からあるが合併症を引き起こすことも多く、手術後に正常に機能する「生着率」が10〜40%と低いのに比べ、幹細胞を使うことで70〜80%に改善することが確認されており、大きな期待が寄せられている。
同病院では乳房再建のみならず、事故などでの欠損の再建にもあたって行く方針で、山下医師は「民間総合病院のスピード感と柔軟性を生かし、乳房再建などの患者さんに再生医療が身近なものになるよう取り組んでいきたい」と話している。
引用元:
幹細胞使い乳房「再建」 鎌倉の総合病院、治療開始へ(朝日新聞)