熊本市西区の慈恵病院が運用する「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)に昨年10月、男児の遺体が遺棄された事件を受け、ゆりかごの運用状況を検証する市の専門部会は20日、全国の行政や医療機関に対し、助産師らが立ち会わない自宅出産の危険性の周知などに取り組むよう求める提言をまとめた。

 提言では、事件について「ゆりかごへの預け入れを前提とした自宅出産ではなかったが、医療機関で出産していれば、死亡せずにすんだかもしれない」と指摘。その上で、〈1〉妊産婦健診の未受診出産や自宅出産の危険性の周知に努める〈2〉妊娠などに関する相談窓口を利用しやすいよう改善する――ことなどを求めた。

 市役所で記者会見した専門部会長の山縣文治・関西大教授は「母子の生命に危険性がある自宅出産を減らすため、行政や医療機関には可能な限りの取り組みを推進してほしい」と話した。一方、ゆりかごが事件を誘発した可能性については「長期的な検証が必要」とした。

 事件を巡っては、自宅出産で死亡した男児の遺体をゆりかごに入れた女(31)が死体遺棄罪に問われ、熊本地裁から懲役1年、執行猶予3年の判決を受け、確定した。



引用元:
赤ちゃんポスト遺棄「自宅出産の危険性周知を」(読売新聞‎)