赤ちゃんはどのように昼と夜の区別がつくようになるのだろうか。
新たな調査で、覚醒と睡眠を統制する24時間周期の体内時計は生後約8週目から働き始め、数週間で完全に機能するようになることが明らかになった。新生児や周産期医療に関する国際医学誌「Archives of Disease in Childhood, Fetal & Neonatal Edition」の1月号に掲載された調査論文によると、ストレスへの対処を手助けする「コルチゾール」と呼ばれるホルモンによって、成人同様の睡眠パターンを開始するよう合図する一連のかすかな生理的変化が促されるという。
研究者によると、成長中の胎児の概日リズム(1日の行動リズム)はおおむね母親によってコントロールされるが、新生児がいつ自らの概日リズムを確立するのかは不明だった。
そこで英国の研究者が2007年〜08年にかけて、生後6週間から18週間の健康な満期出産乳児35人を対象に調査を行った。2週間ごとに乳児の体温を夜通し記録し、アンティグラフと呼ばれる足首に付けた装置で睡眠時間を測定した。正午と夜中の12時に尿サンプルを採取し、コルチゾールと6-スルファトキシメラトニン(MT6s)を解析した。MT6sは夜になると多く分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」の主要代謝産物。さらに、1週間ごとに2日にわたって6時間おきに口腔粘膜を採取し、概日リズムを制御する遺伝子の発現を解析した。
その結果、コルチゾールの分泌が成熟したパターンになり、夜よりも昼に多く分泌されるようになるのは平均で生後8.2週目からであることが分かった。さらに約1週間たつとMT6sの分泌の概日リズムが確立される。つまり、生後9週目あたりから乳児は昼よりも夜に長く寝るようになる。
生後10.8週目あたりになると、体温リズムが成熟し、眠り始めてから数時間は中核体温が一貫して低下するようになる。概日遺伝子の発現が最大となるのは生後11週目だ。
注:研究者によると、睡眠時間の測定を目的としたアンティグラフィ(活動量測定検査)の乳児への使用は有効性が認証されていない。調査は少数の、満期出産乳児のみを対象に行われた。
引用元:
昼と夜のリズムはいつから?生後8週間で体内時計が始動(ウォール・ストリート・ジャーナル)