医師の地域偏在解消などを目指し、県は2015年度、医師確保対策を総合的に担う「地域医療支援センター」の設置を計画している。県の奨学金制度を利用した卒業医師を医師不足が深刻なへき地に配置するなど医療環境の改善に努めるほか、山形大医学部との連携を強化し、こうした医師の専門性を高めるキャリアアップの在り方について研究を進める。

山大医学部と連携強化
 都市部への医師の集中に伴う地域偏在のほか、内科、外科、産婦人科を中心に医師が不足するなど診療科の偏在が顕在化しており、全国的に対策が急務となっている。

 現在は「県地域医療支援機構」がへき地などにある公立病院や診療所に対し自治医科大の卒業医師を派遣しているほか、山形大医学部の「地域医療医師適正配置委員会」が地域の実情に応じた医師派遣を行っている。新たなセンターは同機構の事業を引き継ぐ形で庁内に設置する計画で、医学部との連携を強め、一体となって医師不足に対応する。

 地域偏在の解消に向けて大きなポイントになるのが県の奨学金制度を利用した卒業医師の動向。県は県内の公立病院で働く意思のある医学生に対し、年間100万〜200万円の奨学金を貸与する制度を05年度に設けている。県内で7年以上勤務すれば返還は免除される条件で、14年度までに181人が制度を利用した。

 センターではこうした卒業医師の配置を担う予定で、今後は年間3〜5人程度、2020年には15人程度が現場に出る予定だという。県地域医療対策課は「奨学金を貸与した卒業医師の増加を見据え、適正に配置できる仕組みを整えたい」としている。

 へき地への赴任については、医師としての専門的なキャリア形成ができるのか不安視されるケースが多いため、こうした不安を解消する取り組みも検討する。山形大医学部と連携し、キャリアアップの方策などを調査・研究する計画だ。

 県健康福祉部は県の15年度予算案編成に向け、奨学金制度などを含めた医師確保対策費と地域医療支援対策費として4億6千万円を要求している。

引用元:
へき地の医師不足対応「地域支援センター」設置 県が計画(山形(山形新聞))