3連休、いいお天気でしたね。しかし、うちでは娘が発熱して自宅軟禁状態でした。せめて大雪なら諦めもついたのですが…。先週、タレントの菊川怜さんがインフルエンザにかかり、発症の当日に「とくダネ!」というテレビ番組で隣に座っていた私は「自分も熱で倒れたらどうしよう」とビクビクしましたが、発症しませんでした。ちなみに娘は最高で38.3度の熱が出ましたが、牛乳をごくごく飲み、たくさんおしっこもしていたので特に病院は受診しませんでした。3連休の最終日には朝からずっと平熱で元気にしていたので、私の仕事には影響なく、親孝行な娘です。

予防接種は必須、「効かない」と思い込まないで…

 インフルエンザが今年も猛威をふるっていますね。受験生や小さな子どもがいる家庭、妊婦さんは心配な日々だと思います。特に妊娠中はインフルエンザが重症化しやすいですし、早産の原因になることもあります。

 インフルエンザの予防接種は受けられていますか? 今からでも遅くない、というか流行は例年、春先まで続きますので、医療機関で予防接種を受けましょう。

 よく「予防接種って効くの?」「ワクチンを打ったのにかかったから効かなかった」という方がいますが、インフルエンザワクチンを打てば100%かからないというわけではありません。発症する人や重症化する人の割合を減らすという効果があります。例えば、65歳以上の健常な高齢者についての報告では約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったとされています。また、妊婦が予防接種を受けると発症のリスクを減らせたり、生まれた子どもの発症を減らせたりしたとの報告もあります。インフルエンザワクチンの効果について、自分一人の経験や少ないサンプル数で「効かない」と思い込まれませんようお願いします。

妊娠中の接種、「赤ちゃんに異常」との報告なし

 インフルエンザワクチンはウイルスを殺し毒性をなくしてある不活化ワクチンなので、ワクチンを打つことでインフルエンザを発症することはありません。また、妊娠中の接種で赤ちゃんに異常がみられたという報告はないので安心して受けてください。

 私の記憶では、以前は、赤ちゃんのいろんな臓器が作られて薬剤や放射線の影響を受けやすい器官形成期と呼ばれる時期(妊娠4〜12週)を過ぎてからワクチンを打つように推奨されていたと思うのですが、今は妊娠週数にかかわらず打つことが推奨されています。

 しかし、中には12週以降、俗にいう「安定期」に入る16週以降に打つと妊婦さんに説明している医師もいるようです。おそらく、「生まれた子どもに病気があった。ワクチンのせいではないか?」「ワクチンを打ったら流産した」など、ワクチンとは因果関係なく起こり得る不運なことに結びつけられて責められることを避けての方針なのだと思います。しかし、そういった週数まで接種を待っている間にかかってしまってはそちらの方が不利益は大きいです。家族が妊娠中という方も受けておきましょう。

 妊娠中にインフルエンザにかかった場合、抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ、イナビル)が使えますので必要に応じて医師に処方してもらってください(必ず服用しなければいけないということではありません)。

 一番いけないのは、妊娠中だから薬というものは使わない方がいいと思って、ワクチンも打たず、発熱しても受診せず、抗インフルエンザ薬も解熱剤も使わずにすまそうとすることです。薬のデメリットだけにとらわれるのではなく感染や発熱のデメリットと天秤てんびんにかけてください。

 そして、一番大切なのは感染しないよう予防することです。鼻までマスクで覆い、手洗い(アルコール消毒でも)、うがい、部屋の加湿、人ごみを避ける、など基本的なことをしっかり実行しましょう。

 私は妊婦ではありませんがインフルエンザにおびえています。早く流行が収まってほしいですが、これからが冬本番。予防に努めていきましょう。


引用元:
妊婦の大敵・インフルエンザ…重症化、早産の恐れ (ヨミドクター)